2020/6/20 sat.
週末恒例の散歩に出る。
近所の田園風景は、この時期あっという間に表情を変えていく。
田植えもひと段落したところで、月並みな言い回しではあるけれど、背丈を伸ばし始めた稲は、緑の絨毯という言葉がしっくりくる。
アジサイもきれいに咲いている。
これでカタツムリでもいれば、6月のテンプレートといえる写真になるだろう。
帰り道で、鷺の亡骸を見つけた。
何かの獣に襲われたのだろうが、頭と翼、足以外が、骨だけを残して不自然なほどきれいになくなっていた。
それが妙に美しくて、不意にその像を持ち帰りたい思いがこみ上げたが、亡骸を辱めるようにも感じられて気が咎めた。
人間は死ねば焼かれて骨になり、土に還ることもないわけだが、死んで何かの糧になって、ついには土に還るというのは、もしかしたら幸せなことなのかもしれない、などとぼんやり考えながら、手を合わせてその場を後にした。
午後、アトリエに行くと、先日硬化剤を入れた筆洗液がうまく固まっておらず、結局すべて新聞紙で吸い取り、ふき取る羽目になった。
制作は描き始めの100号。
暗色を入れながらトーンの基準を探る。
もう少し絵の具の量を使う癖をつけたいところ。