雨のキャンプ(2日目)

アウトドア

2020/7/19 Sun.


午前6時30分起床。

雨はすっかり上がっているが、湿度はかなり高い。

幸い、ベンチレーションを全開にしておいたので、テント内の結露はない。

顔を洗って支度を済ませる。

ふれあいの里の隅には、白雲山という小高い展望台があるのだが、今日はキャンプ場を出て周辺を大きく迂回し、反対側からこの白雲山に至るハイキングコースを歩く。

午前6時50分出発。

雲が薄くなってきていて、うっすらと日差しが感じられる。

キャンプ場を出て南へ。

コースから若干それるけれど、まずは近くの藤井川ダムまで坂道を下る。

放流しているわけではないのでいたって静かなダムの様子。

せき止めているのだろうが、連日雨が降っていた割には川の水量も控えめに感じられる。

そこからキャンプ場の外縁を少し散策したのち、来た道を戻って、ハイキングコースの分岐へ。

キャンプ場から直接来れば、徒歩5分程度の距離、坂の途中のカーブの右手に入り口がある。

コースに入ると中は舗装されていて、苦労なく歩ける。

ただ、あまり人は歩いていないようで、ところどころ倒木があり、濡れているせいで路面もかなり滑りやすい。

おびただしい蜘蛛の巣との格闘もあって、思っていたよりも時間がかかってしまい、この小径を抜けたのは7時15分頃だった。

抜けるとキャンプ場へ続く車道に出るので、その道を下って小松寺を目指す。

来るときにも気になっていたけれど、道路沿いにはたくさんのアジサイが生えていて、花は最盛期をやや過ぎかけているくらいだろうか。

さらに下ると県道にぶつかるので、交差点を右折。

ほどなくして右側に小松寺が見えてきた。

由緒ある寺のようで、雰囲気のある石段を登っていくと、立派な山門が現れる。

午前7時30分、小松寺に到着。

小松寺は745年開山と伝えられる真言宗の寺。

1182年に平重盛の菩提を弔ったといわれており、国の重要文化財である「木造浮彫如意輪観音像」が納められているそうだ。

境内には、正面に比較的新しい立派な本堂と、右側に年季の入った観音堂があった。

本堂は平成に入ってから大改修を行ったらしく、その時に取り外した立派な鬼瓦が展示してある。

観音堂は県の指定文化財となっているようだった。

コースによると小松寺の裏、平重盛の墓を経由して県道に戻るルートがあるらしいが、今回はそのまま来た道を戻ることにした。

県道に出て、小松寺入り口の東側にある小径に入る。

ややわかりにくいが、小松寺の石段を含めて3つに分かれている分岐の一番左、砂利の道である。

進んでいくと右側に民家、さらに進むと左手に自然釉を使った焼き物を生産している窯元があるのだが、目指すコースは分岐を直進した山道。

木々をくぐってみると、見事に草がはびこっていて、コースが判然としないが、少し先に管理区域の案内が見えたので、草をかき分けて進む。

少し進むといくらか道らしくなっていて、短い急登のあと、なだらかな林間の尾根道が続いていた。

ところが、登り始めて15分弱でコースがほとんど分からなくなってしまった。

人通りが少ないハイキングコースでは、時々このようなことがある。

まして雨の多い時期なので、あっという間に草木が伸びてしまうのは仕方がないことかもしれない。

痕跡がないこともないので、かき分けて進むべきか悩んでいたところ、すぐ近くでイノシシの声。

途中で足跡をいくつも見たので、予想していなかったわけではないが、コースが怪しくなっていることもあり、おとなしく退散することにした。

山道を戻り、窯元との分岐まで戻ったのは午前8時。

そのままもと来た道をキャンプ場へ向かって歩く。

帰る途中、道路わきの小さな沢に湧き水を見つけた。

通りかかった近所の方の話によると、沢蟹がよく見られるらしかったが、残念ながらわたしは見つけることができなかった。

午前8時40分、キャンプ場帰着。

一息ついてから汗を拭いて着替え、朝食の準備に取り掛かる。

バターで焼いたパンと、前日作った野菜煮込みと持ってきたベーコン、ゆで卵。

食事後は、洗い物、テントとタープの片づけ。

朝食を食べている時から徐々に晴れてきていて、片付けるころには景色が一変していた。

次はぜひ晴れの日に。

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