早朝の海を目指して

近況

2020/12/26


暑い時期はずっと散歩をしていなかったけれど、寒くなると、日が昇る前の景色見たさに、早朝が楽しみになってくる。
今日は朝5時半に目が覚めたので、久しぶりに散歩に出かけることにした。
以前から、川沿いに海まで行ってみたいと思っていたので、単位時間当たりの距離を稼ぐために自転車で出発。

地面は霜に覆われていて、日の出を待つ空は淡い光のグラデーション。
東西で空の表情が全く異なるのも面白い。

さすがに気温が低く、手袋をしていても指先がしびれるように痛いけれど、冷たい風を切って坂を下っていくと、空を飛んでいるようにも感じられて気持ちがよい。

自転車は歩きよりも遠くへ行ける一方、舗装されていない道は走りにくいので、未舗装路を避けて、途中で高台に迂回することになった。
普段、近くを通ることはあってもまず立ち入ることがない集落の中の細い道なのだが、そこからの眺めが思いのほか良かった。

わずかに日が昇り始め、青く長い影の先に少しずつ照らし出されていく景色のコントラストが鮮やかだ。

さらに川を下っていく先で、早朝の誰もいない時間だからこそ見られる静謐な景色の一つ一つに、その都度目を奪われながら海を目指す。

そしてたどり着いた海にはすでに車が何台か来ていたけれど、人の姿はほとんどなかった。
漂着した流木以外には何もない、荒涼ともいえる海岸。

水面はどこまでもまぶしくて、まだ低い日の光によって、砂の凹凸一つ一つにくっきりとした影が落ちているのが印象的だった。

少し休憩してから帰路についたが、平坦だと思っていた堤防の道に、実はわずかに勾配が付いていたことに気が付いた。
海に向かって下ってきているのだから、当然といえば当然だけれど、疲労がたまり出して初めて感じるわずかな登りが、存外苦しい。

少なからず運動不足でもあるので、またしばらくカメラを持ってあちこち出かけてみようと思う。

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