ゆっくりぶらぶら

2020/10/24


最近、ゴアテックスのレインウェアが傷んできていて、首回りの止水テープがはがれかかっている。

先日メーカーに問い合わせをしたところ、購入した店で受け付けるとのことだったので、修理の相談をしに水戸市内のアウトドアショップに向かった。

ほかに髪を切る予定があったり、見たい展覧会もあったので、制作は休み、ゆっくりと水戸市内をぶらぶらすることにした。

レインウェアを店に持ち込むと、経年劣化のため、今後しばらくすると首以外の箇所も徐々にはがれてくる恐れがあるとのことだった。
2014年に購入したものなので、確かに仕方がないことではあるのだが、すべての箇所を修繕するとなると、買い替えたほうが安いくらいの金額になるとのことだった。

当然、それほどのお金をかけるわけにもいかないので、ひとまず首周りの修繕の見積もりを依頼し、あまり高いようであれば新調することにした。

その後は、久しぶりに水戸芸術館へ。
開催中の展示は「道草展」。

植物に関連した制作を取り扱った展覧会で、ある環境における変化や、さまざまなものの関係を、植物を通して見せるような内容になっていた。

全体としては、静謐な作品が多く、ロジカルな内容でありながら、植物というモチーフや、ある地域の環境における物語性などから、思考だけでなく、抒情も刺激される展示となっていた。
植物が繁茂するように、ごくごくわずかにシームレスに変化していく現実。
その境界は実際にはあいまいで、本質としては人間にはとらえようもないものであるにも関わらず、人間の利害や法、倫理観などに基づいて、線が引かれてしまう。
それは、例えるならグレーのグラデーションのようなもので、どこまでを黒とし、どこからが白であるのか、そして果たしてそれが正しいのか、本当は誰にも決めることなどできはしない価値である。

そのような価値が世界にあふれ、わたしたちが意図しない身近なところにも数多く潜んでいることを感じさせられた。

わたしも、一度は開発され、植物の繁茂によって”自然らしきものの再構築”を試みる景色の、孤立した不自然さに魅力を感じている。
そういった理由で、何か共感めいたものを覚える展覧会であった。

その後は、近くのギャラリーで板垣翠さんの展覧会を拝見し、髪を切りに行った。
板垣さんの展示は別にレポートを掲載しているので、そちらを参照のこと。
【板垣翠展『発見』へ】

髪は2か月ほど切っていなかったので、大分伸びてしまっている。
こういう季節に髪を切ると、わたしは決まって体調を崩す。
そのため今回は少し長めに切ってもらったが、朝夕の冷え込みが厳しくなってきているので、体調には気を付けたいところである。


道草展
2020年8月29日(土)~11月8日(日)
水戸芸術館
(茨城県水戸市五軒町1-6-8)
https://www.arttowermito.or.jp/

タイトルとURLをコピーしました